01 — Service Overview
teket(テケト)とは
アマチュアオーケストラの「手売り問題」を解決する目的で開発された電子チケット販売サービス。座席指定機能の使いやすさと、即日利用開始できる手軽さが最大の特徴です。
teket(テケト)は、NTTドコモグループの新規事業創出プログラム「docomo STARTUP」を通じて2019年にスタートし、現在は株式会社teketが運営する電子チケット販売・管理サービスです。NTTドコモからの技術連携のもと、独立企業として運営されています。当初はアマチュアオーケストラやクラシックコンサートを中心に普及し、現在では演劇・吹奏楽・スポーツ・自治体イベントなど幅広いジャンルで利用されています。
最大の特徴は「座席指定がドラッグ操作で即日設定できる」こと。従来のチケット販売サービスでは、座席指定機能を使うのに数日〜数週間の審査・設定期間が必要でしたが、teketは462カ所以上の主要コンサートホール・劇場の座席データを内蔵しており、主催者自身が画面上で座席をドラッグして配置できます。これは座席指定が必須のクラシック・吹奏楽・演劇公演にとって、業務効率を大きく変える機能です。
運営会社
株式会社teket
NTTドコモ技術連携
「手売り問題」を解決する設計
アマチュアオーケストラや吹奏楽団のチケット販売には、長年「手売り」という独特の課題がありました。団員が知人に手売りで配布、受付で現金回収、当日券は誰が買ったか追えない——こうした運営の煩雑さがteket開発の出発点です。電子チケット化により、団員はリンクをSNSや知人に送るだけ、受付はQRコード読み取りで完了、購入者データも自動で集計される、という設計になっています。アマチュア音楽団体だけでなく、似た構造を持つ小〜中規模の演劇公演や自治体文化事業にも展開しています。
02 — Pricing
手数料体系の詳細
販売手数料は自由席8%・指定席10%のシンプルな2プラン。初期費用・月額費用・発券手数料はすべて無料。無料イベントなら手数料も発生しません。
主催者が支払う手数料
teketの主催者手数料は、チケットの形態によって2段階に設定されています。自由席・ライブ配信チケットは販売額の8%、指定席チケットは10%。初期費用・月額費用・発券手数料はすべて0円で、料金は販売手数料のみという明朗な体系です。さらに無料イベントの場合は手数料も発生しないため、試験的な小規模イベントや無料コンサートでの利用にも適しています。
✓ シンプルな料金体系
自由席・配信8% / 指定席10%。初期費用・月額・発券手数料すべて0円。3,000円のチケットが30枚売れた場合、自由席なら手数料7,200円、指定席なら9,000円。コストの予測がしやすい構造。
購入者が支払う手数料
teketのもう一つの特徴は、購入者側の追加手数料が原則として発生しない点です。大手プレイガイドのようにシステム利用料330円+発券手数料165円などの上乗せがないため、購入者はチケット代金そのままの金額で買えます。これは観客にとってもメリットが大きく、主催者にとっても「手数料を観客に転嫁する罪悪感」がない設計です。
支払い・入金タイミング
購入者の支払い方法はクレジットカード(VISA・Master・JCB・Amex・Diners)、コンビニ支払い、銀行振込に対応。主催者への売上入金はイベント終了後に行われます。クレジットカード払いで支払日から50日以上経過してからのキャンセル対応の場合、1件あたり500円の手数料が発生する点には注意が必要です。
03 — Features
主な機能と特徴
座席指定機能、投げ銭、グッズ販売連携、抽選販売など、小〜中規模公演の運営に必要な機能を一通り備えています。
▦
ドラッグ操作の座席指定
462以上のホール座席データを内蔵。主催者自身がドラッグで座席をカスタマイズ。審査なし即日対応。
⚡
最短5分の公演ページ作成
審査・契約手続き不要。メールアドレスがあれば即座に公演ページを作って販売開始できます。
♥
投げ銭(ギフト)機能
イベント参加者から応援の気持ちを込めたギフトスタンプを受け取れる、teket独自の収益チャネル。
▤
抽選販売機能
無料・有料の抽選販売に対応。申し込み受付から当落通知まで一貫して管理できます。
◆
グッズ販売連携
BASEやSUZURIアカウントと連携することで、teket内でグッズを販売。無在庫グッズ販売も可能。
QR
QRコード入場・PDF印刷対応
スマホでQR読み取り入場、または紙のPDFチケット印刷も可能。高齢層にも使いやすい設計。
座席指定機能 — teketならではの即日対応
クラシックコンサートや演劇公演で座席指定を導入したい場合、多くのサービスでは事前審査や個別設定で数日〜数週間を要するのが通例でした。teketは主要ホールの座席データを事前に内蔵することで、この問題を根本的に解決しています。コンサートホール、劇場、ライブハウスまで462カ所以上が登録済みで、感染症対策での座席間隔調整もドラッグ操作で可能。設定にかかる時間が大幅に短縮されます。
分析・サポート機能
イベント管理画面では、チケット売上、入金額、来場者の流入元(検索エンジン・SNSなど)、訪問数のヒートマップなどを確認できます。主催者にとって「どの告知チャネルが効いたか」が可視化されるのは、次回公演の計画立案に役立つ要素です。また、主催者満足度95%とされるサポート体制も評価されており、ユーザーアンケートを基に機能改善が継続的に行われています。
04 — Editorial Score
編集部スコア内訳
Ticketing Lab 編集部が6つの評価軸でスコアリング。各軸20点満点、合計100点で評価しています。
「導入の容易性」は満点評価。審査なしで最短5分という他社にはないスピード感が評価されています。「運営工数の負担」「舞台用途への専門性」も高評価で、特に座席指定機能の使いやすさが効いています。一方で「観客との関係性」は12/20点と相対的に低めで、これは取引仲介型のサービスとしての位置づけが反映された結果です。リピーター獲得や観劇コミュニティの形成といった面では、特化型としては平均的な水準にとどまります。
05 — Pros & Cons
強みと弱み
編集部による正直な評価。何を得て、何を諦めることになるのか、トレードオフをフラットに整理します。
STRENGTHS — 強み
- 462ホール以上の座席DBを内蔵。指定席チケットがドラッグ操作で即日設定できる業界最速の機能
- 審査なし・契約不要で、最短5分で公演ページ作成・販売開始が可能
- 初期費用・月額費用・発券手数料すべて0円のシンプル料金体系
- 購入者側の追加手数料が原則発生しない設計で、観客にとっても主催者にとっても透明
- 投げ銭・グッズ販売(BASE連携)など、チケット以外の収益チャネルを内蔵
- 抽選販売、シリアルコード発行、クーポンなど、舞台公演に必要な機能を一通り装備
- 主催者満足度95%の手厚いサポート体制と継続的な機能アップデート
TRADE-OFFS — 弱み
- クラシック・吹奏楽発祥のため、現代演劇・小劇場ファン層へのリーチは特化型他社に劣る
- 大手プレイガイドのような巨大な会員基盤はなく、自前の集客力に依存する場面が多い
- 大規模公演(数千席以上)向けの抽選・複数席種管理など、エンタープライズ級機能は限定的
- 支払日から50日以上経過したキャンセルには1件500円の手数料が発生
- 関係者・招待客の枠管理など、舞台公演特有の実務機能はこりっちチケット!などより薄い
06 — Comparison
他社との比較
演劇・舞台芸術特化型の「こりっちチケット!」、雑誌連動の「カンフェティ」と並べて、主催者にとっての違いを整理します。
teket vs こりっちチケット! vs カンフェティ
主催者手数料
自由席8%/指定席10%
クレカ・PayPay 5%
4.8%+70円目安
導入ハードル
審査なし最短5分
団体登録のみ
登録のみ
座席指定
462ホールDB内蔵
シンプルな設定
限定的
得意ジャンル
クラシック・吹奏楽
小劇場・現代演劇
演劇・クラシック
独自機能
投げ銭・グッズ連携
関係者管理
月刊誌連動
teketの最大の差別化要因は座席指定機能の即日設定です。クラシック・吹奏楽のように指定席運用が必須のジャンルでは圧倒的な使いやすさを発揮します。一方、現代演劇・小劇場のようなジャンルではこりっちチケット!の方がフィットしやすく、雑誌連動の集客を活かしたいならカンフェティが選択肢になります。同じ「演劇・舞台芸術特化」のカテゴリの中でも、それぞれが異なる強みを持っています。
07 — Best For
こんな主催者におすすめ
編集部の視点から、teketが特にフィットする主催者の特徴をまとめます。
強くおすすめできるケース
アマチュアオーケストラ、吹奏楽団、合唱団、室内楽グループなど、クラシック系の音楽団体にはteketが最も自然な選択肢です。座席指定が必須で、団員による手売り文化があり、定期演奏会のような中規模公演を年に数回開催する——こうした運営スタイルにteketの機能群がぴったりフィットします。同様に、自治体の文化事業や、ホールを借りて開催する地域音楽イベントにも適しています。
検討の価値があるケース
クラシック以外の舞台公演でも、座席指定運用が必要な場合はteketが有力候補になります。例えばストレートプレイの本格的な演劇公演で指定席運用をしたい場合、ピアノリサイタル、ジャズコンサート、伝統芸能の公演などです。即日販売開始したい主催者、契約や審査で時間を取られたくない主催者にとって、teketのスピード感は大きな価値があります。
他のサービスを検討すべきケース
一方で、現代演劇・小劇場系のように、観劇コミュニティとの連動や関係者管理機能を重視するなら、こりっちチケット!の方がフィットします。手数料コストを最優先するなら、こりっちチケット!の5%(クレカ・PayPay)やPeatixの4.9%+99円との比較検討が必要です。また、数千〜数万席規模の大型公演で全国流通が必須の場合は、ぴあやe+などの大手プレイガイドの選択肢を優先すべきでしょう。
08 — FAQ
よくある質問
teketの利用を検討している主催者からよく寄せられる質問に編集部が回答します。
teketの販売手数料はいくらですか?
自由席・ライブ配信チケットは販売額の8%、指定席チケットは10%です。初期費用・月額費用・発券手数料はすべて0円で、無料イベントの場合は手数料も発生しません。シンプルで予測しやすい料金体系が特徴です。
座席指定機能はどうやって使えますか?
teketには462以上の主要ホール・劇場の座席データが事前登録されています。会場を選んだ後、主催者自身がドラッグ操作で座席をカスタマイズできます。特別な申請や審査は不要で、即日設定可能です。これは他社サービスにはない大きな特徴です。
個人や小さな団体でも利用できますか?
利用可能です。審査も契約も不要で、メールアドレスでの会員登録だけで利用開始できます。アマチュア音楽団体、市民劇団、個人の発表会など、小規模主催者でも気軽に使えます。最短5分で公演ページの作成・販売開始が可能です。
紙チケットも使えますか?
QRコード付きPDFチケットを印刷することで、従来のような紙チケット運用にも対応できます。高齢のお客様やデジタルに不慣れな参加者にも安心して案内できます。電子チケットと紙チケットを併用することも可能です。
投げ銭機能とはどんな機能ですか?
イベント参加者からの応援の気持ちを「ギフトスタンプ」として受け取れる機能です。コメント形式でメッセージも一緒に届けられ、チケット販売期間中はいつでも受け取れます。クラシックや配信ライブを中心に、ファンとの新しい関係性を作る機能として活用されています。
大規模公演でも使えますか?
数百〜1,000席規模の公演までは問題なく対応できますが、数千席以上の大型公演で複雑な抽選や複数席種管理が必要な場合は、ぴあ・e+などの大手プレイガイドの方が適しています。teketの強みが活きるのは、座席指定が必要な小〜中規模の舞台・音楽公演です。